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Canon EOS RP 1年以上使用したレビュー。

CanonのEOSRPを1年半以上使ったので、使って感じた良かったところと良くなかったところを書きます。

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結論から書くと「用途を理解して使えば素晴らしいカメラ」という事だと思います。
今はボディが10万円で買えるんですが、上位機種と比べると出来ない事が多くなるのは仕方がないことだと思うんですが、それを理解して使っていくのが良いと思いました。
それでも買う前は出来ることと出来ない事が分からないと思うので、EOSRPを検討している方の参考になればと思い、この記事を書こうと思いました。

僕の使用用途としては

  • スナップ
  • 野球の写真撮影
  • 動画撮影

です。
基本的にはマニュアル撮影のみ。

使用レンズは

  • RF35mm F1.8 IS STM MACRO
  • SIGMA 100-400 DG OS HSM / contemporary
  • コントロールリングマウントアダプター(SIGMA100-400のアダプターとして使用)

このカメラでやってないことは

  • シーンインテリジェントオート・スペシャルシーン・その他オート撮影
  • ストロボ撮影
  • 外での動画撮影

以上の使い方で感じたことです!

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良かったところ

小さくて軽い

EOSRPのサイズは幅132.5×高さ85.0×奥行き70.0mm。
重さはバッテリーとカード込みで485gという軽さです。
と言ってもボディだけで撮影は出来ないのでレンズをつけた大きさ・重さが体感になると思うんですが、僕が持っているRF35mmF1.8と合わせても奥行き132.8mm、重さは790gです。
これは持ってみると分かるんですが、慣れてくると本当に軽いですね〜
グリップがしっかりしていることも関係していると思います。
重たいレンズになるとバランスごと変わってきてしまうんですが、軽いレンズだと本当に使いやすいです。
カバンにも入れやすい大きさです。
見た目的にも威圧感があまりないので、街中でも出しやすいかもと思っています。

タッチ&ドラッグAFが使いやすい

ファインダーを覗いている時にモニターを触ると、フォーカスのポイントを動かす事が出来るんです。
このカメラにはフォーカスを移動するジョイスティックはついていないんですが、持ちやすさと相まって、このタッチ&ドラッグAFが使いやすいのであまり気になりません。
ピントを合わせたい部分に直感的にフォーカスポイントを持ってくる事が出来ます。

指先のグリップが深くて持ちやすい

僕がこのEOSRPを選んだ時に気に入ったポイントです!
グリップが深めになっているので、かなり握りやすいんですよね。
人によっては小指余りを起こしてしまうみたいですが、僕は大丈夫でした。
グリップを握り込んでもシャッターが押しやすい位置にあるのもとても気に入っています!

その代わり、手のひらのグリップ感が若干浅いです。
カメラの厚みが薄いので、手のひらが当たる部分がちょっと少なくなっているんですね。
ですがおそらくそのおかげで親指をモニターに伸ばしやすくなっているので、タッチ&ドラッグAFがやりやすいんだと思います。

クロップ撮影が扱える

EOSRPには1.6倍クロップ撮影機能があります。
撮影画面の設定からすぐにクロップを選択できるようになっています。
例えばRF35mmを取り付けていても、1.6倍クロップにすることで56mm相当に焦点距離を変える事が出来るんです!
しかも元々の画素数が2400万くらいあるので、クロップしても1000万以上の画素が残ります。
さすがにそこから大きくトリミングをしたり、アップして見ると荒く見えてしまうんですが、パッと見では十分綺麗な画質です!

出先でもレンズ交換をせずに単焦点のまま画角を変えて使えるので、撮影の幅が広がります。

モード切り替えがやりやすい

モードダイヤルに親指が届くから、切り替え操作がしやすいです。
カメラの手前側までダイヤルが出ているので、そのまま親指で触りやすいんですよね!

例えばカスタムモード(C1〜C3)までをすぐ切り替えたりすることも、このダイヤルを操作しやすいので簡単です!

ロックスイッチのロック感が良い

このロックスイッチは、露出の設定を固定して、操作を受け付けなくすることが出来るスイッチです。
カメラによってはロックがボタンになっていたりするんですが、EOSRPはカチッとロック出来るので、誤操作してロックを解除したりしてしまうことも少ないです。

十字ボタンはメニューの操作がやりやすい

EOSRPには、サブ電子ダイヤル2などに相当する位置に、十字ボタンが備えられています。
確かにサブ電子ダイヤルだと露出設定を割り当てたりすることも出来るので、ユーザーによっては必須級です。
ですがここが十字ボタンになっていることによって、メニューなどでの操作はやりやすいです。
上に行きたければ上を押せるし、右に行きたければ右を押せます。直感的ですね。
十字ボタンの大きさも小さすぎないので、親指でも操作出来ます。

シャッターボタンのデザインが好き

個人的に気に入っているところなんですが、このシャッターボタンのデザインが好きなんですよね。
円形に細かく彫られているボタンなんですが、指でたくさん触っても指紋残りが見えないし、傷も目立ちません。
上位機種でもこのボタンだったら良かったなぁ…

形がスタイリッシュでカッコいい

ファインダーの部分(いわゆる軍艦部分)の出っ張りが抑えられている、スタイリッシュなデザインです。
高さも抑えられているので、カバンの中にも入れやすいですね。

良くなかったところ

連写が遅い・速写に対応しづらい

EOSRPの高速連写は最高で5枚/秒です。
そのせいもあるのか、自分で指切りしてシャッターを押してもついてこない時があります。
使っているレンズや環境によっては連写速度が落ちるので、いつも5枚/秒を維持できるわけではありません。

スポーツ写真ではコマ落ちが目立つので、結果的に同じシーンでも何度も連写して「残したいシーンが残っているか否か」という使い方になりました。
高速連写にしていなくても、若干指切りシャッター(という言葉があるか分からないんですが)についてこない時がたまにありました。

十字ボタンでのフォーカス移動が遅い

タッチ&ドラッグAFではなく、十字ボタンにフォーカスポイントの移動を割り当ててみたんですが、この移動速度がとても遅いんですよね。
設定で移動速度を変えられないか探してみたんですが、見当たりませんでした。
(あったらすみません)
細かく調整する用に使うという考え方もあるんですが、明らかにタッチかマニュアルで操作する方が速いですね。

ファインダーの色が黄色寄り

EOSRPのファインダーには少し色味の癖があります。
若干黄色寄りな感じです。
ファインダーを見て明るさや色温度などの色味を調整する時もあるんですが、モニターとファインダーの色味も同じではありません。
PCに取り込んで見てみると、自分が思っている色味ではないこともたまにありました。

ファインダーの色調を調整する設定がないか探してみたんですが、これも見当たりませんでした。

高ISOになってくるとノイズが乗りやすい

フルサイズのセンサーなんですが、高ISO(ISO4000以降から)になってくると結構ノイズが出てきます。
RAWデータをいじるときも、シャドウを持ち上げるとノイズも一緒に持ち上がってきてしまいます。
僕はSIGMAの100-400を使っていたんですが、暗いレンズなのでドームでの撮影だと、シャッターが速いこともあってISOがかなり上がってくるんですよね。
しかもクロップしていることも多かったので、ノイズが目立つ事が多かったです。

連続撮影で構図を崩してしまいやすい

野球の撮影をする時には高速連写の設定でシャッターを切ります。
ですがこの高速連写の時に、画面の高速表示がされず、シャッターの度に絵が止まってしまうんですね。
なので連写中には自分がどこを撮っているのかがリアルタイムで把握しづらく、構図が崩れやすかったです。

重たい・長いレンズだと、重量バランスが偏る

このカメラは重量が軽いので、重たいレンズをつけると前の方が重たくなってしまいます。
重量バランスが偏るんですね。
僕の場合はSIGMAの100-400をアダプターをつけて使っていたんですが、レンズの重さを支えるために、グリップを握る手にかなり負担がかかっていました。

このレンズを選んだのは軽いからだったので、三脚・一脚を使わずに手持ちで使っていたんですが、この重量バランスの偏りによって右手にはかなり負担がありました。

メイン電子ダイヤル・サブ電子ダイヤルに「ISO感度」を割り当てられない

EOSRPにはダイヤルが二つ備わっています。
ひとつ目はシャッターボタンの近くのメイン電子ダイヤル、ふたつ目は親指の位置にあるサブ電子ダイヤルです。
このダイヤルには露出設定を割り当てることで、瞬時に露出を設定できます。

ですがEOSRPのこの二つのダイヤルには「ISO感度」などが割り当て出来ず、「シャッタースピード(SS)と絞り(Av)」しか割り当て出来ません。

RFレンズ・専用アダプターのコントロールリングにはISOや露出補正が割り当てできるんですが、撮影者によってはメイン・サブダイヤルも自由にカスタマイズしたい方もいるはず。

僕もサブ電子ダイヤルにISOを割り当てたかったんですが、EOSRPではそれが設定できません。

サイレントシャッターでマニュアル露出が出来ない

スペシャルシーン(SCN)の中に、サイレントシャッター撮影が備わっているんですが、オートでの撮影しか出来ません。
演奏会などではサイレントシャッターが必要になるときもあるんですが、オートなので撮影の幅が限定されてしまいます。
例えばフリッカーを抑えるためにシャッタースピードを適切な速度にしたくても出来ません。
絞りやISO感度も全てが自動になっています。

長時間撮影ではバッテリーが保たない

EOSRPは1日撮影したくても1本のバッテリーではとても保たず、予備バッテリーや充電が必要になってきます。

野球の試合(2〜3時間)を高速連写で撮影する時には、少なくとも予備バッテリーが1〜2本は必要でした。
省電力にしたり、電源を落としたりして工夫すれば少しは保つと思うんですが、1本ではとても無理ですね。
僕の場合はバッテリーを繋ぎつつ、電源を小まめに落として充電しながら、撮影する時だけ電源をつける、という使い方をして工夫していました。

EOSRPは電源をオンにしている時には、モバイルバッテリーから電力を供給出来ません。
なので、電源をあまり落とせない撮影では予備バッテリーが必須でした。

4K動画撮影では、オートフォーカスがかなり遅くなる

EOSRPは一応4K25pの動画撮影が出来ます。
ですがオートフォーカスがコントラストAFというものになってしまい、FHDの時のAF速度よりもガクンと落ちてしまいます。

マニュアルフォーカスで撮影するなら問題ないんですが、例えばフォーカスが頻繁に切り替わる撮影をひとりで行う場合は、4Kは実用的ではありません。

それでも、良いカメラ

EOSRPを1年半以上使って分かった、良かったところと良くなかったところを書いてみました。
良くなかったところもたくさん書いたんですが、このカメラは10万円ほどのカメラです。
このカメラに出来ないことを批判してしまうのは間違いだと思うんですね。

10万円で買えるフルサイズということで写りは綺麗です。


出来ない事があるのは仕方ないんですが、その部分をしっかりと理解すれば上手く付き合える良いカメラだと思います!!

一般人の意見ですが、EOSRPを買いたいと思っている方の参考になればとても嬉しいです!

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2022年版カメラカバンの中身。野球写真撮影の持ち物。 

EOS RPはこんな使い方もおすすめです

僕が普段のおでかけで持っていく中で一番多い組み合わせ方が、このEOS RPとRF50mm F1.8の組み合わせです。なのでメリットについても記事を書いてみました。

▶︎Canon EOS RPと RF 50mm F1.8 STMの組み合わせは、薄くて軽いから持ち出し用におすすめ。

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