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僕が初めてお客さまの前でハンドフルートを演奏した時のことを振り返る。

八代に厚生会館というホールがあります。
最大1200名の収容人数があるんですが、熊本地震後、ホールとしての再開が中止されることになったんです。
僕はハンドフルートの演奏を高校生の頃から行ってきたんですが、実は初めて演奏したのがこの厚生会館でした。

今まで色々な場所で演奏させていただきましたが、この機会にまずは最初の演奏の振り返りを書いてみたいと思います…!

自分の振り返りでもあるんですが、少しでも「お客さんの前でハンドフルートを演奏してみたいけれど、何から始めたらいいか分からない」という方の参考になれば嬉しいなと思って書きます。

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ハンドフルートを始めたキッカケ

まず僕がハンドフルートを始めたきっかけを簡単に書いておきます。
ハンドフルートを初めて知ったのは、CHILDHOODの演奏をフジテレビのベストハウスという番組で観たのが最初です。
CHILDHOODとしては初の全国放送だったので、この番組でハンドフルートを知ったとか始めたという方は多いみたいですね。
番組内やサイトで吹き方を紹介していたので、僕もやってみようと真似をしてみたところ、音が鳴るようになりました。
それからしばらくは自分の遊び道具のような感じだったんですが、高校生の夏休みごろにまた熱中しだして、吹いている時間が多くなっていきました。

初めてお客さんの前で演奏することになった流れ

僕は中学高校と学校に行けない子供でずっと家にいたので、時間は沢山ありましたが、夏休み明けに担任の先生と生徒指導の先生に学校に誘われ行くことに。
その時に夏休みに熱中していたハンドフルートを先生に見せてみると、「音程はなんとなく違う気がするけどいいね!」と褒めてもらえました。笑
その流れで、せっかくならお客さんの前で演奏が出来るようになるくらい練習してみようと言ってもらい、高校の音楽祭で演奏させてもらえることになったんですね。
僕は秀岳館という高校だったんですが、毎年行われている音楽祭は三味線・吹奏楽・雅太鼓の演奏と部活動紹介などがメインで、希望の生徒は歌や楽器やコントなどでステージに出ることが出来ました。
小さい頃からピアノなどをやっていたわけではなかったのに、まさか僕がお客さんの前で演奏するなんて思ったこともなかったんですが、CHILDHOODのお二人に憧れ始めていた僕は、ちょっとやってみたくなったので挑戦してみることにしました。

その頃の僕の練習方法といえば、CHILDHOODのCDを聴いて一緒に合わせて吹くといったもの。
楽譜は全く読めなかったので、自分の感覚で音程を合わせて吹いている感じです。
ハンドフルートは手の空間を自由に調整して音程を取るので、ある程度は歌や口笛のように感覚でも吹けてしまうのです。
もちろん、音楽大学に通い始めて音楽を勉強し始めてからは、楽譜を読み込む大事さも知りましたが、それはまた別の機会に…。

練習することを目的に学校へ行っていました

演奏することになった音楽祭は10月28日に行われる予定で、出演してみよう〜ということになってから2ヶ月を切っていました。
クラスには行けなかったので、学校に行った時は学習室に居ました。
その教室には同じようにクラスに馴染めない生徒さんが居て、僕も少しはその教室に入ることは出来ました。
学校に行く目的はハンドフルートを練習することだったんですが、最初は授業中でも構わず吹いていました。学習室のベランダで。笑
あんまり大きい音は出していなかったような記憶があるんですが、もう定かではありません…
少しやっていると、学習室とベランダが繋がっている隣の生徒指導室から先生がやってきて「他の教室から笛の音が聞こえるとクレームが来たけど吹いているのはあなた?」と注意されてしまいました。
正直泣きそうでしたが(笑)、僕がやっているものを見るとすぐに驚いてくれました。それから事情を説明。
それから流石にベランダで練習することはやめたんですが、それを聞いた担任の先生が、なんと音楽室が使われていない時間を調べてきてくれました…!!
もう正確には覚えていないんですが、確か木曜日と金曜日は1日中空いていたので、それから学校に行った時には、空き時間に音楽室に篭って練習をするようになりました。
今思うと、恵まれているな…

音楽室では大体はひとりで過ごし、休み時間に先生や小学校からの友達が遊びにきてくれたりしたので、あんまり寂しくはありませんでした。
それから当時の教頭先生がついていてくれることが多くなり、音楽室が使えない時間は教職員用の会議室を使わせてもらえることになり、そこでの時間も多くなっていきました。
今思うと、その会議室は校長室の隣だったので、かなり音が聞こえていただろうな…笑

先輩にピアノ伴奏をお願いした

教頭先生にはCHILDHOODのことや好きな音楽など色々な話をしたりして付き合ってもらっていたんですが、しばらくすると「演奏する時の伴奏」について相談をすることに。
僕はCHILDHOODのお二人に憧れていたというのは何度も書いていることですが、実際に演奏する時にも伴奏者が居て欲しいなと思うようになりました。
アカペラだと怖いし、伴奏音源だと”普段聴いているCHILDHOODのCDと変わってしまうから吹けなくなる”。
なので、まずは伴奏してくれる方がいないかと教頭先生に相談したんですね。
そうすると3年生でピアノが上手いという先輩を紹介してくれて、お願いすることにしました。
伴奏の譜面に関しては、本当にCDの流れと変わってしまうと吹けなくなってしまう感じだったので、調律師である父の長年のお客さんであったピアノ講師の先生に、”CDから簡単な伴奏譜”を作ってもらいました。
今思うとなんか色々出来過ぎですよね…

そういった感じで2009年の10月28日、第12回のふれあい祭りで演奏をしました。

初めて演奏した曲は「見上げてごらん夜の星を」

「見上げてごらん夜の星を」は坂本九さんの名曲です。
CHILDHOODの当時のアルバムでは1曲目なんですが、この曲を選んだのは自分の出せる音域でも吹けたからです。
だいたい1オクターブとちょっとですね。
最初はこんなに音域は出せなかったんですが、合わせて吹いているうちに少しずつ吹けるようになり、楽譜を作ってもらう時に選びました。
練習している時は収録曲の「川の流れのように」とか、他のCHILDHOODオリジナルの曲を吹いていたりもしたんですが、ある程度演奏に余裕があった方が良かったので、当時の音域で十分吹けそうな「見上げてごらん夜の星を」を選んだのだと思います。

構成としては「見上げてごらん〜」のAメロが1回あって、「手を繋ごう〜」のBメロがきて、またAメロに戻り、最後の部分を繰り返しておしまいという構成ですが、僕からしたらこの構成でも長く感じていて、最後まで吹き切れるかは不安がありました。
当時の僕のハンドフルートはまだ音が安定している時としていない時に差があり、本番で音が出なかったらどうしようという不安が強かったんですね。
また、吹いている時は緊張と暑さで手に汗をかき、組んでいる手がずれやすくなってくることも怖かったのです。

僕の前には声楽の先輩が出て、その先輩が戻ってきてから僕の出番でした。
ステージ袖ではハンカチを湿らせておいて手を拭き、「音を鳴らしながらステージに歩いて出ていく」という登場の仕方でした。
懐かしいな…笑
確か「星に願いを」のメロディーを吹きながら出ていったような気がします…
ステージの真ん中あたりまでくると司会が入り、お客さんに手を見せて何も持っていないということをアピールする流れでした。懐かしすぎる。
それからスタンバイしていた先輩が伴奏を弾き始めて演奏をするという流れでした。

懐かしすぎる。

もちろんすごい緊張で足もガクガクだったんですが(笑)、お客さんの席はスポットライトで前の方しか見えませんでした。
なのでどれくらいの方が聞いてくれていたかはあまり意識していなかったんですが、この音楽祭は毎年立ち見が出るほど人気のものだったので、後ろの方までぎっしりだったと思います…

音はほとんどかすれたりもせず、後から聴いても音程はそんなにおかしくなく、最後まで吹ききることが出来ました。

そのあと先輩と一緒に司会の方がいろいろ聞いてくれたんですが、「ハンドフルートは誰かに習ったんですか?」という問いに「独学です。」と答えたのは今でも黒歴史です。何せドヤ顔感が強かったので…
顔が熱い。

ですが演奏後にいただいた拍手や、お客さんが「応援してるよ〜!」とか「頑張れ〜!」と声を飛ばしてくれたことで、「ハンドフルート続けたいな」と思えました。

とにかく、挑戦して良かった

初めての演奏の時には、楽譜を作ってくれた森下先生も、学校に姪っ子さんがいることもあり聴きにきてくれて、そのあと先生のピアノの発表会でも演奏をさせてくれるようになったのです。
僕がハンドフルートの演奏を続けてこられたのは、「なんかやってるな〜」と言いつつも見守ってくれた両親や、聴いてくれて別の場所での演奏に誘ってくれた先生やそのほかいろんな方のおかげです。
最初は高校の先生の「せっかくならやってみない?」という誘いで挑戦してみるかとなりましたが、あの時に素直に挑戦していて本当に良かったです。

ということで、僕の最初の演奏はこのように終わりました。
今何か「やってみようかな…」とか「演奏させてもらえないかな…」と迷っている方は、ぜひ挑戦してみることをおすすめします。
例えその場にいる全員に喜んでもらえなくても、誰かひとりに喜んでもらえたなら、それで十分だと思うからです。

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