記事内に広告が含まれています。

最初は”真似”から始めました。僕がハンドフルートを始めた最初の頃にやっていた練習方法。

monopostを読んでいただいてありがとうございます!
高山大知(@daichihandfluteです。

僕はハンドフルートの演奏活動をしています。
感染症の影響で長らく満足に演奏ができていないんですが、演奏とは別に、去年からオンラインでのレッスンを始めたんですね。

オンラインレッスンでは曲が吹ける方・初めての方など幅広い方がおられるんですが、レッスンを始めて良かったと思うのが「教えることが自分のためにもなっている」ということと、「生徒さんが上達すると僕も嬉しい」ということです。

教えていると色々質問されたりするんですが、それにしっかり応えられるように改めて考えるので、それがとても自分のためにもなっているんですね。
そして生徒さんの上達を感じると、僕の始めた頃の初めて鳴ったときのこととかそういうのも思い出せて嬉しいです。

もっとこのハンドフルートの楽しさが広められたらいいなと思うので、今日は初心を思い出しながら、僕が初心者の時にどんな練習をしていたか書いてみたいと思います。

初めて音を鳴らせたとき

まずはハンドフルートを知ったばかりのとき。
知ったのは「ザ・ベストハウス123」という番組を観て。
ハンドフルートを考案した森光弘さんが吹き方を説明していたので、僕も挑戦してみたんですね。
確か番組がやっていた最初の日は音が鳴らなかったような。

音が鳴ったのはその次の日。
僕は学校に行かず家にずっといた人だったのでとても時間があり、ずっと家で練習していました。
ベストハウスのサイトで写真付きの吹き方の説明が載っていたので、それをパソコンで観ながら練習していました。

ずーっとやってると、「ほー」と鳴るようになり、嬉しくて親に電話して聴かせました。笑

その時に効果があったと思うのが、鳴らないながらも「音をイメージしながら吹いていた」ということ。
CHILDHOODのYouTubeを検索して色々動画を観ながら参考にしていたので、どんな音が鳴るのかというのがイメージしやすかったんだと思うんですが、それが初めて音を鳴らせたときにも効果があったんだと思います。

もしいまハンドフルートの音が鳴らない方は、「ほー」という音をイメージして練習すると音が鳴りやすいと思います。

最初は真似から

今でこそ楽譜を見て練習しているんですが、小さい頃からピアノをしていたとかいうわけではなかったので、ハンドフルートを始めた頃は楽譜が読めず、全て耳コピでやっていました。

音が鳴るようになってからは中学の友達(ある時期から部活とか、ちょっとだけ行くようになった)に教えて流行らそうとしていたりしたんですが(笑)、鳴るのは1音だけで最初はほとんど音程が変えられなかったので、それから飽きてしばらくは放置するように。


高校生になって最初の夏休みのころ。引き続き学校に行けず家にいたときに、ふとハンドフルートのことを思い出してまた調べてみると、CHILDHOODがメジャーデビューしてCDをリリースしていたことでまた興味が出ました。

再び練習しだすとちょっとずつ音程が変えられるようになってきたので、今度は曲が吹けるようになりたいなと思い、普段ウォークマンで聴いていたアニメの曲とかポップスを流しながら吹いていました。
その後CHILDHOODのCDも取り寄せたんですが、その演奏のレベルに驚愕。火が付きました。

そうやって吹いて遊んでいたんですが、夏休み明けに先生に誘われて久しぶりに学校に行くことに。先生にハンドフルートのことを教えてみると、飛躍して学校の音楽祭で演奏をしてみようという話に。笑
まさかお客さんを前にして演奏することなんて想像していなかったんですが、そのときに挑戦していたので今の僕があります。

演奏する曲はCHILDHOODのCDの中から、音域が足りる曲を選びました。それは楽譜が読めなかったから耳コピで出来る曲を選んだということもあったんですが、演奏もどんな風にやっていいか分からなかったんですね。ですがCHILDHOODのCDを聴きながら一緒に吹いていたことで、これなら真似て演奏っぽく出来るかな?と。

この方法は、始めた頃の僕のためになったと思っています。
やっぱり極まってる人の演奏を聴いて真似ることで、音程をはじめ、歌い方やブレスの位置、タンギングのタイミングなど、色々なテクニックを見よう見まねで身につけていくことが出来ました。
もちろんレベルが上がっていくと真似だけではなくてそれぞれを突き詰めていった方がいいんですが、最初はとにかく上手い人のやっていることを自分でも再現出来るようにやってみることで、それが少しだけ自分の技術として身についていくんですね。もちろん当時はどうやっていいか分からなかったので真似をしていたという感じなんですが、それが結果的に良かったということです。

もちろん習えるのであれば、最初から習った方がしっかりと基礎を身につけられると思うんですが、それと合わせたとしても上手い人を真似るのは効果があると思います。

効果があったのは「音が外れていないかをある程度聴く耳」「音域を広げること」「タンギングなどのテクニック」「ブレスの位置や歌い方などの息遣い」など。もちろん完璧ではなく、それぞれをしっかりしたものにするために、音大に行ってからブラッシュアップしていきましたが、再現を出来るように真似をするというのは上達していく中で効果がありました。

一緒に吹くことで、音程が合っているかどうかというのを常に確認できました。なので楽譜が読めなくても、音域が足りる曲は耳コピでもある程度演奏できました。
また音域が広い曲を真似て吹いていると、自分の音域では足りない曲が出てきました。そういう曲では今自分が出せない音を出そうと頑張ろうとするので、そのことが音域を増やすのにとても良かったんですね。今までと違う動きや力の入れ方をしたり、出せない音を頭の中で強くイメージして出そうとするからだと思います。
音を切るためにはタンギングというのをするんですが、速いフレーズなどはタンギングも速くなったり、ダブルタンギングなどの色んな切り方が出てくるんですね。それを真似ようとすることで自分のタンギングの技術も上がっていきました。
曲を吹くには息を長く保つ必要があるんですが、ブレスの位置を合わせて同じくらい長く息を吐けるようにすることで、歌い方やブレスの位置もちょっとだけ身につけられました。

この真似をするというのは、要は「参考にしながら細かいところまで聴く」ということ。
始めた頃にたくさん真似て細かく聴いていたことで、音大に行って勉強してからも、演奏の細かい部分を聴く力になっていると思います。

手の形や動きを参考に

ずっとCHILDHOODのCDを聴いたり動画をずっと観ていたので「自分の音色はなんだか森さんと違うな」とすぐに気付きました。
音色が違うのはなんでだろうと考えてみると、ひとつ可能性として思いついたのは「手の形や動きが森さんと違う」ということ。
最初の頃は自分が鳴らしやすい感覚でやっていたんですが、腕や手に力がかなり入っていたり、隙間が開きやすかったり、音域が広がりづらい組み方をしていたりしました。

そう気付いてからは、森さんの手の組み方や動き、音色を再現出来るようになりたいと思うようになり、とにかく写真や動画を観て研究しました。

手の組み方から始まり、指の位置、音を変える時の動き、それらが何故そうなっているのかを理由づけるための他の要素。とにかく参考にして研究しました。今の僕の手の組み方などは最初の頃からだいぶ変わっているんですが、今でもその追求は止んでいません。

森さんを完全にコピーする必要は無いと思いますが、これは僕自身が納得出来るようにやっていることなんですね。この追求がとても自分のためになっていて、手が疲れづらくなったり、音域が広がったり、もちろん音色も変わったりしました。
それはもちろん手の組み方だけが要因ではなくて他の要素も関係しているんですが、ひとつひとつを諦めずに自分が納得出来るまで追求してきたおかげで、今の自分の技術に繋がっていると思います。
最初は真似ていたものが、追求しつづけてきたおかげか、組み方や吹き方、音色など、それぞれの部分を自分でも理論づけて考えられるようになってきました。

このとにかく細かい部分まで参考にして追求するということは、始めたばかりの方だけではなく曲が吹ける方にも効果があることだと思います。
僕も10年以上演奏をやってきていますが、手の組み方などは途中で何度も崩してイチからやり直して作り直してきました。
ある程度吹けるようになってくると、自分の型を崩せない・崩したくなくなってくると思いますが、それに捉われずに色々試してみることが、上達するためにとても大事だと思います。

もちろん僕もまだ未熟な部分や、そもそも仕組みが全然謎な部分もあるんですが、それも含めてこれからも追求していきたいですね。

納得出来るまで追求する

最初は自分が分からない部分が多かったために真似をしていたことが、だんだん自分でも考えられるようになり、追求する力に繋がっていったんだと思います。

ハンドフルートは鳴らせるようになったり、演奏が出来るようになるととても楽しい”楽器”です。
今から新しく始めたい方、ある程度曲が吹ける方などなど、この記事がいろんな方の参考になればとても嬉しいです!

タイトルとURLをコピーしました