新しく発表された「iPhone 16 Pro」「iPhone 16 Pro Max」には、“4つのスタジオ品質のマイク”が内蔵されているそうです。
これによって今までよりもノイズが少なくて、高音質な録音を可能にしています。
僕も自分のハンドフルートの練習などでiPhoneのボイスメモ録音を使います。ただ高い音などはちょっと音割れしてしまったりするんですよね〜(使っているiPhone 12 miniが悪くなってきているというのもあるかも?)。これが改善されたり、さらに高音質に録れるようになっているのなら、それだけで使ってみたい気持ちがあるほど楽しみな性能です。
この4つのスタジオ品質のマイクと、iPhone 16 Proの処理性能によって、今までにない空間オーディオ録音が出来るようになったそうです。それによって使える「Audio Mix」がなかなか凄いんです。
2024年9月10日に配信された「Apple Event」では、ビデオ撮影で使える「Special Audio capture」と「ボイスメモ」のアップデートを紹介していました。
▶︎「Apple Event」の映像を観てもらえるとさらに分かりやすいかもしません。(1時間27分30秒あたりから)
iPhone1台で、色々なマイク収録と処理が可能
まずはビデオ撮影で使える、「Special Audio capture(スペシャルオーディオキャプチャー)」(機能に対する名前が合ってるかちょっとよく分かってません笑)
「Apple Event」では、1台のiPhone 16 Proだけで映しつつ収録している様子が出ています。そして収録した後から“3つのモード”を切り替えるだけで、まるでピンマイクで収録しているかの音声になったり、声だけあとからアフレコしているかのように切り分けられた音声処理が出来てしまっています。
フレーム内ミックス
“フレーム内ミックス”は、“カメラに映っている人だけの声”を分離するミックスモード。
映像では二人の男性がカウンターで話していて、そこにパンケーキを持った店員さんが「パンケーキです」とやってきます。つまり収録では3名の声+背景音・雑音が収録されているはずですね。カメラには二人の男性だけが映されていて、パンケーキを持ってきた店員さんは手だけが映り込みます。
しかしこのモードに切り替えると、二人の男性が話している声だけがピックアップされました。まるで後からアフレコをしなおしてセリフを重ねなおしているかのようです。
スタジオミックス
“スタジオミックス”では、壁に吸音パネルを貼ったスタジオで録っているかのようになるそうで、聴きづらくなってしまう無駄な残響効果を除去してくれるモードだそうです。
このモードではパンケーキを持ってきた店員さんの声もしっかり聴こえます。
シネマティックミックス
“シネマティックミックス”では、環境音や雑音も混ぜられるのですが、声がしっかり聴こえるようにバランス調整が出来ます。
これらのモードではミックス具合を右のスライダーで調整できるようで、3つのモードと細かい調整を組み合わせて、好みの仕上がりを作れるようになっているみたいです。
映像で見る限り収録は1台だけで、映像も音声もそのiPhoneのみ。どれくらいの距離まで使えるのかは映像では分かりませんでしたが、内蔵マイクだけでこれが出来てしまうのは本当に凄いですよね…。
YouTubeのビデオ撮影でも、反響してしまう部屋の中で撮る助けになるだろうし、外でのVLOG撮影でも雑音を抑えて自分の声だけにしたり出来ると、かなり使えるかもしれません。
別のトラックを収録出来るボイスメモのアップデート
「ボイスメモ」のアップデートでは、既存の録音に重ねつつ別のトラックを収録出来るようになるそうです。
今までもひとつの録音に重ね録りすることは出来たと思うんですが、その録音に重ねつつも“別トラック”として分けて録音が出来るそうです。
映像では、あらかじめ録っておいたギターの伴奏に合わせて歌を収録する様子が紹介されてました。
そして別トラックで録音したら、後から伴奏部分を消して歌だけ聴くことが出来るそうです。
マイク性能によって音質も上がっていることで、こうした音楽録音の体験が凄いことになっていそうです!
ボイスメモのアップデートとして紹介されていたんですが、4つのマイクと処理性能とで出来る機能のようなので、iPhone 16 Proシリーズ以降だけの機能かもしれません。また録音の時に、伴奏と歌とを同じ場所・タイミングで同時収録しておいたものに関しても使える機能なのかは映像では分かりませんでした(主旋律認識と楽器分離のようなことです)。
例えば複数人での音合わせや練習の場合。全員で演奏して一気に録音し、自分の歌や楽器だけを後から分離して聴くみたいなことが出来るようにもなってほしいなぁと思います。これが出来れば本当に僕の仕事でももっと役に立ちそうだし使えそうだなぁと…。
Apple公式サイトではボイスメモのアップデートのことはあまり書かれていないんですが、ものすごく興奮した機能だったので紹介してみました。ちょっとiPhone 16 Pro欲しくなってしまいました…。